親に「あんた、いつからしょうがを食べられるようになったの?」と聞かれました。言われてみれば、いつからだろう…。昔はしょうがが苦手で、全く口にできませんでした。しょうがの香りと風味に食欲をそそられるという人の気持ちを、全く理解できませんでした。

そのままの方がおいしいものに、どうしてわざわざしょうがを加えてしまうのか、全く頭にきてしまう。しょうがが入っている大好きなカレイの煮付けを目の前に、そんな風に涙を飲んだこともあったかもしれません。

そんな私がしょうがを食べているのだから、親が不思議に思うのもわかります。それも本当は嫌なのに頑張っているのではなく、心から喜んでおいしそうに。今の私は、しょうがを食べられるようになったどころか、しょうがを好んで食べるほどにもなりました。

今では私もしょうがの風味と香りに食欲をそそられる一人。しょうがのどこに食欲増進効果があるのか理解できなかった昔の自分を、今の私にはよく理解できません。カレイの煮付けはそのままでもすごく好きだけど、しょうがが入ると何倍もおいしくなる。しょうがが豊かに効いたカレイの煮付けには、ツバをゴクリと飲んでしまうこともあるかもしれません。

しょうがを食べられるようになり、今では大好きになってしまった私は、大阪名物だというしょうがの天ぷらが気になってたまりません。しょうがが好きな今の私なら、絶対にそれも好きになってしまうに違いありません。食べてみたいけれど、ここら辺では見かけない。しょうがの天ぷらを食べるためだけに、わざわざ大阪まで行くこともできない。

せめてしょうがの天ぷらとはどういうものなのか、もっと詳しく知りたい…!

私はてっきり、生のしょうがに衣をつけて揚げたものがしょうがの天ぷらなのかと思っていました。実際はというと、衣の中からのぞくのは赤い色。それは紅しょうがの赤。しょうがの天ぷらとはいわば、紅しょうがの塊ではありませんか。

紅しょうがの天ぷらの赤とは反対に、私の顔は一気に青ざめてしまいました。確かにしょうがは克服しました。それどころか、大好きだといえるまでになりました。

でも、紅しょうがだけは今でも食べられないのです。その塊だと言われたら、絶対に好きになれるわけがありません。